温泉の禁忌症と泉質について
妊婦さんが温泉で気になるのは、「禁忌症」と「泉質」でしょう。そもそも温泉の禁忌症とはどんな症状があるのか、気をつけた方がいい泉質は何かについて、解説していきます。
温泉の一般的適応症と一般的禁忌症について
「妊婦が温泉に入っても大丈夫?」の記事でも触れましたが、法令で定められている「禁忌症」に、「妊婦(特に初期・末期)」と書かれてます。
禁忌症を理由に、「妊婦は温泉に入ってはいけないのではないか」と考えてしまう方も多いようです。
実際にはそんなことはないのですが、今回は、そもそも「温泉の禁忌症」とは何かについて学んでいきましょう。
一般的適応症と一般的禁忌症とは
「一般的適応症」と「一般的禁忌症」は対義語です。温泉に入ると体が温まりますよね。
- 効能がありそうな症状が「適応症」
- 症状が悪化する懸念があるのが「禁忌症」
「全ての温泉において」、効用や悪影響があるもの、とされています。温泉というより、温かいお風呂、というニュアンスが強いです。
一般的適応症の具体例
実際に例として挙げられている項目は以下の通りです(一部)。
適応症の例
- 冷え性
- 疲労回復
- 健康増進
- 神経痛
- 関節のこわばり
- 関節痛
- 五十肩
- 運動麻痺
- 慢性消化器病
目を通すと、確かに温泉にいくと良くなりそうな症状ですよね。
一般的禁忌症の具体例
では、次に、症状が悪化する可能性のある禁忌症の具体例です。
禁忌症の例
- 腎不全
- 呼吸不全
- 悪性腫瘍
- 重い心臓病
- 高度の貧血
- 出血性疾患
- 活動性の結核
- 急性疾患(特に熱のある場合)
- 妊娠中(特に初期と末期)
適応症の例に比べて、例として挙げられている病気が重いことにお気づきでしょうか。
温泉というよりも、熱いお湯に長時間つかることに対する注意のように見えます。
禁忌症自体も、昭和57年に定められた法令で、例として挙げられた症状です。明確な根拠があるわけではなく、「注意すべき症状」であり、絶対NGというわけではないようです。
妊婦が気にするべき温泉の泉質とは
温泉の成分や泉質そのものが、妊婦に悪影響を与えるものではありません。
とはいえ、妊娠中は皮膚が敏感になっています。もともと肌が弱い方や敏感な方は、泉質も注意しておいた方がいいかもしれません。
注意した方がいいのは、ラジウム温泉や、硫黄が強い温泉、といった刺激の強い温泉です。また匂いが強いと、気持ち悪くなるときがあります。
逆にいえば、普通の一般的な温泉であれば、特に問題ないと思います。弱アルカリ性の温泉が肌には良いようですね。
マタニティプランを出しているようなホテル・旅館であれば、泉質もチェックしてると思いますので、安心ですね。